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2023.07.13 公開 | 2023.08.03 更新

1日断食(ファスティング)とは?効果ややり方、ポイントを紹介

1日断食(ファスティング)とは?効果ややり方、ポイントを紹介

「1日断食ってどうすればいいの?」
「どのような効果があるの?」

1日断食は誰でも簡単にはじめられるうえに、美容や健康においてさまざまな効果が期待できるでしょう。ただし、やり方を知っておかないと逆効果になる恐れがあるため注意してください。

本記事では、1日断食の効果ややり方、ポイント、注意点などを紹介します。

1日断食(ファスティング)とは

1日断食(ファスティング)とは
1日断食(ファスティング)は、特定の時間帯や1日の一部で食事を断つことです。一般的に断食は、何も食べない期間を15時間(場合によっては16時間)設けます。1日断食の場合は、その名のとおり1日(24時間)何も食べないで過ごすことになります。

基本的な断食のルールは、15時間・16時間の断食と変わりません。ただ、準備期間と回復期間を設けることが多いという特徴があります。また、15時間・16時間の断食よりも何も食べない期間が長くなるため、本記事で紹介する注意点をかならず把握しておきましょう。

1日断食(ファスティング)で期待できる効果

1日断食(ファスティング)では、さまざまな効果が期待できます。主な効果は以下の4つです。

  • 肌質の改善を目指せる
  • 胃腸といった消化器系の臓器を休められる
  • 体重の減少を期待できる
  • 免疫機能の活発化につながる

肌質の改善を目指せる

1日断食すると、肌質の改善も期待できるでしょう。断食することによって、有害物質の生成を抑えられる可能性があるためです。

胃や腸に負担がかかっている状態だと、腸内で悪玉菌が増え、アンモニアやアミン、硫化水素といった有害物質の増加につながります。これらが血液を介して体内に行き渡ると、肌荒れやニキビの原因になることもあるでしょう。

断食すると胃も腸も休まるため、このような肌トラブルを防げる可能性があります。

胃腸といった消化器系の臓器を休められる

1日断食することで、胃や腸といった消化器系の臓器を休められます。胃や腸は、人間が何かを食べるごとに動きます。正常な状態であれば問題ありませんが、動かし続けていると、どんどんダメージが蓄積されていくでしょう。

胃や腸に過度な負担がかかると、消化効率が下がってしまいます。そうすると、体の毒素などを体外に排出しにくくなってしまうでしょう。

体重の減少を期待できる

断食はダイエットにもつながります。1日間、食事を断つことによって、摂取するエネルギーやカロリーを抑えられるためです。

また、断食して胃腸の活動を休ませると、消化・吸収の効率が良くなり、便秘の解消につながります。このように便を排出できる点も、体重の減少につながるといえるでしょう。

免疫機能の活発化につながる

免疫機能の活発化につながるのも効果の一つです。ファスティングによってたんぱく質や脂質、糖質を制限すると、いわゆる「自然免疫力」が高まるとされています。

ただ、断食しただけでは免疫機能の活性化を期待することはできません。断食するとともに水分や食物繊維をしっかり摂取することで、免疫力の低下を防ぐ効果が期待できるでしょう。

1日断食(ファスティング)のやり方

ここからは具体的な1日断食(ファスティング)のやり方を紹介します。1日断食は3つのステップに分かれます。

  • 断食前:スケジュールを設定する
  • 断食中:しっかりと水分を確保する
  • 断食後:果物で栄養補給する

断食前:スケジュールを設定する

まず、1日断食をするスケジュールを設定しましょう。基本的には、次のようなスケジュールにすることが多いです。

断食1日前:準備期間断食に体を慣らす。できる限り固形物の摂取を減らし、スープや野菜など体に優しいものを食べる。
断食中24時間食事を断つ。ただし、飲み物は問題ない。また、朝は果物やスムージーを摂取してもよい。
断食1日後:回復期間断食後は朝ごはんに常温の水と果物で栄養補給する。吸収率が高まっているため、脂っこいものは控える。

このように、合計3日間でのスケジュールを設定することが基本といえるでしょう。

断食中:しっかりと水分を確保する

断食中はしっかりと水分を確保するようにしてください。目安としては、1日断食の間に1,100mlの水を飲むことを心がけましょう。人間は食事から1日あたり1,100mlを摂取しています。断食するとこの水分が摂れなくなるため、飲用水で補わなければなりません。

水には口から飲む飲料水、食べ物の中に含まれる水の「摂取される水」と、体内で栄養素がエネルギーになるときに生成される「代謝水」があります。それらの摂取される水と代謝される水の総量は1日約2,400mlです。内訳は飲料水から約1,000ml、食事から摂取する水は約1,100ml、代謝水は約300mlです。

出典:健康長寿ネット|水は1日どれくらい飲めば良いか

できれば1,000〜1,500mlの水分を補給しましょう。冷水は消化器に負担をかけてしまうので、常温水を飲むことがおすすめです。

断食後:果物で栄養補給する

断食後は吸収力が高くなっています。「終わったから」といっていきなりたんぱく質や脂質、糖質の高い食べ物を食べてしまうのはおすすめできません。

果物にはミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。そのため、胃や腸にあまり負担をかけずに食べることができるでしょう。ただし、熱を加えたりシロップで味付けされていたりするものはおすすめできません。できれば生のままで果物を食べることが好ましいでしょう。

また、果物の食べ過ぎはかえって果糖の過剰摂取につながります。「りんご半分」「バナナ1本」などに留めておきましょう。

果物は水分・ビタミンC・カリウム・食物繊維の補給に役立ちますが、過剰に摂取すると果糖の過剰摂取により中性脂肪の増大や肥満をきたすおそれがあります。食べすぎに注意しましょう。りんご半分・バナナ1本・いちご16粒が約80kcalに相当します。

出典:厚生労働省|果物

1日断食(ファスティング)を成功させるポイント

1日断食(ファスティング)を成功させるには、いくつかポイントがあります。できれば以下の5つを実行しましょう。

  • 水分の確保は良い水か手作り酵素ドリンク
  • 激しい運動は控える
  • 体調が悪くなった場合は中断する
  • 断食の時間は15時間でも良い
  • 十分な睡眠時間を確保する

水分の確保は良い水か手作り酵素ドリンク

水分の確保は良い水か手作り酵素ドリンクがおすすめです。良い水とは、還元作用の高い水のことです。例えば、ミネラルウォーターなどを指します。

水道水は塩素やトリハロメタン、鉛のような有害物質が含まれているうえに、還元作用は高くありません。ただ、浄水器があれば水道水でも問題ないでしょう。

酵素ドリンクを飲む場合、市販のものではなく手作りを心がけてください。酵素は熱に弱いため、熱処理されている市販のドリンクではあまり効果が期待できません。ほうれん草や小松菜、にんじんなどの野菜をりんご、バナナ、キウイ、パイナップルとともにミキサーにかけて、生ジュースの状態で飲むことをおすすめします。

関連記事:
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激しい運動は控える

激しい運動は控えましょう。筋肉にダメージを与えるとともに、活性酸素が増えてしまいます。

活性酸素とは人体に潜む酸素ですが、過剰に産生されるとさまざまな病気につながるとされています。

活性酸素は、細胞伝達物質や免疫機能として働く一方で、過剰な産生は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。

出典:厚生労働省|活性酸素と酸化ストレス

息が上がるような運動ではなく、すこし汗ばむくらいのウォーキングやストレッチがおすすめです。

関連記事:
適度な運動の目安と効果とは?おすすめの健康的なやり方

体調が悪くなった場合は中断する

体調が悪くなった場合は中断しましょう。無理に続けると、かえって体調が悪くなってしまいます。

場合によっては、さまざまな健康上のトラブルを引き起こす可能性があるでしょう。

極端に摂取量を制限したり特定の食品のみを摂取する偏ったダイエットは、一時的には体重の減量が期待できますが、ストレスがたまるうえに必須栄養素の摂取量が不足し、食物繊維不足による便秘、カルシウムやビタミンD不足による骨粗鬆症、鉄分不足による貧血、月経異常など健康を損なうリスクとなる恐れがあります。

出典:厚生労働省|ダイエット(だいえっと)

断食に慣れていない方は、後述する15時間断食から始めてみてください。

断食の時間は15時間でも良い

新谷弘実医学博士は、断食を「15時間でも良い」としています。15時間と24時間はすこしの差ではありますが、実際にやってみると大きな違いがあります。同じ効果を得られるなら、まずは15時間断食から始めることをおすすめします。

15時間断食のうち、7時間は睡眠しているため、実質的に断食するのは8時間だけです。朝の7時に起床するとした場合、15時まで食事を控えれば断食の効果が得られるでしょう。

十分な睡眠時間を確保する

睡眠時間の確保も大切です。睡眠時間が短いと、食欲を増進させるホルモン(グレリン)が増え、食欲を抑制させるホルモン(レプチン)が減るとわかっています。

実験では、しっかり睡眠を確保したあとに睡眠時間を4時間に減らした生活すると、血中グレリンが28%上昇し、血中レプチンが18%低下したという報告もあるほどです。断食前の準備期間や断食中は、十分に睡眠を取りましょう。

1日断食(ファスティング)がおすすめな人

1日断食(ファスティング)がおすすめな人
1日断食(ファスティング)は次の方におすすめです。

  • 手軽にダイエットを始めたい
  • 食べすぎている
  • 体の調子を整えたい

手軽にダイエットを始めたい

1日断食は手軽なダイエット方法としておすすめです。ダイエット器具を買う必要もなく、特別なトレーニングもないためです。準備期間等を設ける必要はありますが、誰でも簡単に実践できます。

ただし、1日断食は一時的な体重の減少は見られても、継続的なダイエットにはつながりません。体重を落としたい場合、生活習慣を改善したり食生活を変えたりするなどを心がけましょう。

「ダイエットしたいから」といって、断食を何日も続けるのは良くありません。かならず栄養を補給するようにしてください。

食べすぎている

ふだんから食べすぎている方は、1日断食で胃腸を休ませてみましょう。胃腸を酷使すると消化・吸収効率が下がり、悪玉菌が増えたり太りやすくなったりする可能性があります。

「1日断食するのは辛い」という方は、上述した15時間断食でも問題ありません。

体の調子を整えたい

「最近、体の調子が良くない」
「朝、なかなか起きられない」

このような方にも1日断食は向いています。断食することで免疫機能が向上し、体の調子が良くなる可能性があるでしょう。

ただ、1日断食したからといってすぐに効果が出るとは限りません。大切なのは食べ過ぎを防ぎ、胃や腸を休ませることです。

1日断食(ファスティング)に関するよくある質問

1日断食(ファスティング)に関するよくある質問をまとめました。「断食してみようかな」と考える方は、事前に目を通してみてください。

コーヒーを飲んでも大丈夫?

ノンカロリーのものであれば、飲んでも問題ありません。コーヒーにはポリフェノールが含まれているため、血液をサラサラにしてくれる効果が期待できるでしょう。

ただ、飲み過ぎるのはおすすめできません。コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があります。人によってはかえって脱水症状に陥り、水分を十分に補給できない可能性があるでしょう。

あくまでメインは良い水や手作りの酵素ドリンクで、気分転換したいときなどにコーヒーを飲むことをおすすめします。

酵素ドリンクに置き換えられるものは?

酵素ドリンクに置き換えられるものとしては、野菜スープなどが挙げられます。酵素ドリンクと同じように食物繊維やミネラル、ビタミンを多く摂取することができるでしょう。

注意すべきなのが、熱を加えすぎないという点です。熱を加えすぎると、栄養素を破壊してしまう恐れがあります。

3日間断食とどちらがおすすめ?

はじめて断食する場合、1日断食がおすすめです。3日間断食は断食期間が3倍であるため、1日断食よりもハードになるといえるでしょう。

ただ、胃腸をより効果的に休ませられるのは3日間断食です。まずは1日断食からはじめてみて、長く続けられそうなら3日間断食に挑戦してみましょう。

だいたいどれくらい痩せる?

体重の減少効果は人によって異なります。中には1kg〜1.5kgほど痩せる方もいるようですが、個人差があります。

また、体重が減少したとしても、断食によってエネルギーとカロリーを制限したからであるといえるでしょう。したがって、生活が元に戻れば簡単にリバウンドしてしまいます。

大切なのは日頃の食生活を改善することです。1日断食を通して、体に良い生活習慣を身に付けましょう。

1日断食(ファスティング)のデメリットはある?

間違った断食方法をしてしまうと、体調が悪くなる可能性があるでしょう。例えば、次のような方にはおすすめできません。

  • すでに体調が悪い方
  • 月経中の方
  • 妊娠中の方
  • 高齢の方、未成年の方など

また、断食後にいきなり脂っこいものを食べたり、食べすぎたりすると、かえって太りやすくなる可能性があります。本記事で紹介したように、断食後は果物など消化に良いものを食べましょう。

1日断食(ファスティング)に挑戦してみよう

1日断食は胃腸を休ませることで、体重の減少や自然免疫力の向上につながります。ただし、やり方を間違えると体調不良を招くこともあるでしょう。はじめる際はしっかりとスケジュールを立て、本記事で紹介したポイントを抑えるようにしてください。

断食は1日だけでも効果が期待できます。毎日続ける必要はなく、断続的な形でも問題ありません。1日断食を取り入れて、健康的な毎日を過ごしましょう。

【出典】
新谷弘実(2005)「病気にならない生き方」サンマーク出版
新谷弘実(2008)「図解 病気にならない生き方」サンマーク出版
新谷弘実(2011)「誰でもスグできる! 自然免疫力をぐんぐん高める 200%の基本ワザ 」日東書院本社
厚生労働省|果物
厚生労働省|活性酸素と酸化ストレス
厚生労働省|ダイエット(だいえっと)

※記載内容は特定の商品又は酵素食品についての効果効能を保証するものではありません。

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