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2022.09.02 公開 | 2023.07.31 更新

共役リノール酸とは?含まれる食品と効果・効能、働きとは?

共役リノール酸とは?含まれる食品と効果・効能、働きとは?

共役リノール酸(CLA)は,ウシやヤギなどの反芻動物から発見された不飽和脂肪酸で,反芻動物の胃内において微生物により生成されるため乳製品や肉製品に含まれている脂肪酸です。
この共役リノール酸について解説します。

共役リノール酸について解説

共役リノール酸は,必須脂肪酸であるリノール酸の位置・幾何異性体のうち、炭素鎖中に共役二重結合を有するものの総称です。共役リノール酸には主に5つの生理効果があると言われています。

1.体重及び体脂肪低下作用(体重:当社ヒト試験有)
2.除脂肪量の維持・増加(基礎代謝量の維持・増加)
3.運動パフォーマンス向上作用(持久力アップ、抗疲労、筋力アップ等)
4.抗ロコモシンドローム作用(サルコペニア予防、骨ミネラル濃度増加等)
5.抗アレルギー作用、糖尿病予防作用

ただ、これらの効果のメカニズムについては未解明の点も多く残しています。

リノール酸との違い

共役リノール酸は、リノール酸が少し変化した(異性化)構造を持つ脂肪酸です。

リノール酸などの脂肪酸は、炭素原子がいくつもつらなった形をしていて、リノール酸には2ヵ所、2重結合という特別なつながり方をした部分があります。

リノール酸は植物に多い油分ですが、ウシなどの反芻動物が草を食べると、草の中のリノール酸が反芻胃の中の細菌によってわずかに形を変えます。すると、2重結合の位置がずれて、2つの2重結合が相互作用するようになり、これは共役結合と呼ばれています。
この「特別な形のリノール酸」が発見されたのは1930年代ですが、70年代に発ガンを抑える作用があることが判明しました。以来、上述したように様々な健康効果に関する研究が進められてきたのです。

共役リノール酸が多く含まれている食品とは?

共役リノール酸は、反芻動物由来の肉や乳製品に多く含まれています。
飼育中の飼料に植物油脂を添加しても乳牛のような共役リノール酸含量の増加は示さず、生の牧草を多量に摂取させることによってのみ、含量を高めることができるとも言われています。

含量が特に多い食品は以下の食品です。

・牛もも肉
・羊肉
・牛乳
・バター
・練乳
・ヨーグルト
・チーズ

共役リノール酸の効果・働きとは?

共役リノール酸は、蓄積された脂肪を分解し、その分解された脂肪酸を燃焼する作用が期待されています。
その作用は主に次の6つです。

・体脂肪低減作用(ダイエット用、抗メタボ用として利用)
・運動パフォーマンスの向上作用(持久力アップ、抗疲労作用、筋力アップ)
・発癌抑制作用
・動脈硬化抑制作用
・抗アレルギー作用(免疫賦活化作用)(アレルギーのもとになる免疫グロブリンE濃度の減少)
・糖尿病予防作用(肥満に伴うグルコース濃度の上昇を抑制)

【共役リノール酸の作用①】油を脂で洗い流す

共役リノール酸は、脂肪燃焼効果を発揮する作用があります。
その脂肪燃焼効果のポイントは3つあります。

1.通常の植物油と同じように小腸で吸収され、体の各組織に運ばれますが、特に肝臓、筋肉、脂肪細胞で、体に蓄積された脂肪を燃焼します。
2.脂肪を分解する酵素を活性化し、脂肪を燃えやすくします。
3.脂肪細胞内へ余分な脂肪を取り込む酵素の働きを抑制し、脂肪の蓄積を抑えます。

【共役リノール酸の作用②】筋力・持久力の上昇

共役リノール酸を摂取したときの体調を調べ、共役リノール酸が運動能力を向上する機能を持つかどうかを調べた研究結果があります。
その結果は下記の通りです。

1.共役リノール酸(CLA)摂取により、血中CLA濃度が高まった。
走運動トレーニング負荷によっても、血中CLA濃度は殆んど変化しなかった。
2.走運動トレーニングを負荷すると、血液ヘモレオロジーは粘性を高めたが、共役リノール酸摂取のラット群では粘牲の高まりは弱く、血液ヘモレオロジー値は低位であった(非CLA摂取群比=70%)。血液はサラサラで、栄養物や酵素の供給は速やかに、疲労物質の除去も速やかにおこなわれる。
3.共役リノール酸摂取・走運動トレーニング負荷ラットから分離したラットのひらめ筋(遅筋)や足底筋(速筋)の呼吸作用は、共役リノール酸非摂取に比べ、より酸素消費率が大きく、両筋肉とも酸化能力を高めた。
筋肉の培養液に乳酸を付加した実験結果から、疲労し難い筋肉に発達したことが示された。
4.走運動卜レーニング負荷ラット群の血中乳酸濃度が共役リノール酸摂取により著しく低値を示した。
5.共役リノール酸摂取ラットの肝の乳酸脱水素酵素(LDH)が活性化し、運動トレーニング負荷はその活性化がさらに著しく強まった。
6.共役リノール酸摂取は血中ケトン体濃度を高め、運動トレーニング負荷は更にその作用を強めた。
この結果は脂肪酸のβ酸化代謝の活性化が、主に筋肉で生じた事を示唆している。
7.運動をすると、物理的及び活性酸素による化学的ストレスにより筋細胞膜が損傷を受け、筋細胞から筋肉機能に必須な酵素群が逸脱する。
筋肉に特異的に存在するクレアチンキナーゼ(CK)を指標として、共役リノール酸摂取群ラットの血中CK濃度は著しく低下した。
共役リノール酸摂取下では、走運動トレーニング負荷でも血中CK濃度は高まらなかった。

以上の実験結果から、運動を支えるエネルギー面では血液をサラサラに保ち、筋へのエネルギー源の供給を容易にして、エネルギー生産系の酵素反応の阻害物質(乳酸等)を筋から速やかに除去するといった筋肉のパワーの充足を強化すると言えます。

また、脂肪酸の代謝を活性化し、筋運動の持久力を高めることが示唆されています。更に筋細胞から筋肉機能に必須な酵素群の逸脱を抑制する機能は、運動下で長時間運動能力の減衰を抑制する効果を示し、運動の持久性を高め、または運動トレーニング後の回復の時聞を短縮する効果の可能性が示されています。

まとめ

日本人の食生活を考えると共役リノール酸の生理効果が十分に発揮されるためには、共役リノール酸サプリメントの使用がより期待できると言われています。
共役リノール酸の有用性を高める必要があり、その方法として、脂肪酸酸化を促進し、脂肪酸合成を抑制する食餌成分( ゴマに含まれるセサミンや大豆タンパク質など)と組み合わせて摂取するのが、有効である可能性が高いです。共役リノール酸の摂取量は、日本人では1日当たり1~2gが目安です。
共役リノール酸は食用油タイプなので、空腹時に摂取すると軟便になったり小腸での吸収が悪くなるため、食後の摂取が望ましいと言われています。
様々な作用が期待できる共役リノール酸を、日々の食生活に取り入れることもお勧めです。

【出典】
CLA資料
共役リノー ル酸の食品中の含量と生理機能
乳の学術連合
日経メディアカル
公益社団法人日本薬学会 

※記載内容は特定の商品又は酵素食品についての効果効能を保証するものではありません。

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