「ファスティングによって体の調子を整えたい」「体内の不要物を外に出し切りたい」こんな考えを持っている人におすすめの取り組みが「ファスティング」です。しかし、初めてファスティングを実施する方には、不安な点があるかもしれません。
そこでこの記事では、ファスティングの効果やおすすめのファスティング方法を解説します。健康に気を使いたいと考えている人は、ぜひ最後まで読み進めてください。
ファスティングとは
ファスティングとは、簡単に言えば「断食」のことです。一定期間、食べ物を断つことで胃腸など消化器官を休め、調子を取り戻すことを目的としています。胃腸を休ませることで、体内のお掃除やデトックス、ダイエット効果などが期待できるほか、消化酵素の消費を抑え、代謝酵素を活性化させることもできるのです。
ファスティングの効果
ファスティングをすることで、下記のような効果が得られます。
- ・ダイエットをサポート
- ・デトックスで体をリフレッシュ
- ・美肌効果
- ・便秘を解消する
- ・免疫力が上がる
ここからは、一つひとつの効果を解説していきます。
ダイエットをサポート
ファスティングをすることで、ダイエットによる効果が促進されます。
「ダイエット=食事を断つ」と考えている人も多いでしょう。たしかに、食事を断つことで糖質や脂質によるエネルギーが供給されなくなるため、代替エネルギーとして体内の脂肪が消費されます。これにより少しずつ脂肪が減っていき、結果的に体がスリムになっていくのです。
しかし、痩せたいからといって食事を長期にわたって断つのはおすすめしません。1日のみや数日間のファスティングに留めましょう。
デトックスで体をリフレッシュ
体をリフレッシュさせる「デトックス効果」も、ファスティングによって得られる効果のひとつです。
ファスティング、つまり食べ物を食べないと、消化器官である胃や腸が休まります。
また空腹を感じると、胃や腸が活発に動き始め、体内に溜まった不要物の排泄が促され、デトックスができます。
美肌効果
ファスティングをすることで、美肌効果も期待できます。ファスティングには体の代謝を調整する効果があり、新陳代謝が活発になることによって、肌のターンオーバー(肌の細胞が一定周期で生まれ変わる仕組みのこと)が進み、徐々に肌が明るくなっていきます。
さらにファスティングによって腸内環境が健康になると、体内の毒素がスムーズに排泄されていきます。こうして体の毒素が減ることでより新陳代謝が促され、さらに美しい肌になることが期待できます。
便秘を解消する
ファスティングによるデトックス効果によって、体内の老廃物や毒素を排出する働きが強化されます。この働きによって体内の動きが活発になることで、体内に溜まっていた便も外に出やすくなるのです。
しかし、ファスティングをやりすぎると、腸内環境を整える「食物繊維」が不足してきます。バランスよく体を管理することを意識してファスティングをしましょう。
免疫力が上がる
「風邪をひきにくい体をつくりたい」「毎年、冬場に体調を崩すので対策を取りたい」と考えている人にもファスティングはおすすめです。
ファスティングで腸内環境が整うことで、白血球などの体内の免疫細胞が活発に動き出します。免疫細胞が元気であれば、体に侵入してきた細菌やウイルスが撃退しやすくなるでしょう。これにより、風邪や病気に強い体がつくられていきます。
新谷酵素おすすめのファスティング方法
ファスティングにはさまざまな効果があり、実践することによって多くのメリットを得られます。しかし、やり方を間違ったまま行っても充分な効果は得られないでしょう。
ここからは、新谷弘実医学博士おすすめのファスティングのポイントを2つ紹介します。
夕食を早めに摂り、15時間断食※する
ファスティングというと、何も食べないことをイメージするかもしれません。
おすすめのファスティング方法のポイントは食事の方法と、一日の半分を食べない時間にあてて、15時間以上も腸を休息させることです。
腸を休息させるサイクルが守れるようになれば、おなかの調子もかなり違ってくるでしょう。
夕食を21~22時に摂ると十分消化が進まないうちに睡眠をとることになります。
体内に入った食べ物が一番脂肪になりやすい時間帯は「夜」であると言われています。夕食の時間が遅ければ遅いほど、脂肪が増えやすくなるのです。
胃腸の負担を減らし、体内酵素の無用な消耗を避けるため、夕食は18~19時ごろ、遅くとも21時までには、食事を終える習慣をつくってください。
21時までに夕食を済ませる習慣ができれば、翌朝の果実や野菜食をはさみつつ、翌日昼までの15時間断食のサイクルが可能になります。
生フルーツを摂る
ファスティングをする際には、朝食時に生のフルーツを食べることもおすすめできます。生のフルーツには、ビタミンやミネラルなどの栄養素だけでなく、消化を助ける酵素が多く含まれています。酵素は熱に弱いため、加熱せずにそのままいただきましょう。
また、フルーツの栄養を余すことなく飲める生ジュースも、ファスティング時の食事に適しています。ジューサーやミキサーを使って自分で「フルーツ生ジュース」をつくれば、複数のフルーツを同時に摂取できます。好みのフルーツの組み合わせを見つけて、ファスティングを楽しんでください。
ファスティングの注意点
ダイエットや体の調子を整えるために有効なファスティングですが、実行するにあたっての注意点もいくつかあります。「ファスティングをしたら、逆に体調が悪くなってしまった」とならないよう、ポイントをしっかり押さえた上で進めていきましょう。
ここからは、ファスティングの注意点を3つ紹介します。
妊娠・生理中は避ける
女性の場合、妊娠中にはファスティングをできるだけしないようにしましょう。体重を増やしたくない、痩せたいといった理由で妊娠中に過剰なファスティングをしてしまうと、生まれてくる子供にも影響が出てくる可能性があります。
仮にファスティングをする際には、軽く体重をコントロールする・腸の調子を簡単に整える程度に留めましょう。
また、生理中にもファスティングはよくありません。生理中は体が何かとデリケートな状態になっていて、栄養を充分に確保する必要もあります。ファスティングはさらなる体調悪化の原因ともなるため、生理中は避けるのが賢明です。
水分補給をしっかり行う
ファスティングにおいて重要なのは水分補給です。制限は食事に留め、水分はむしろ積極的に摂るようにしましょう。1日2リットル以上摂るようにするとファスティングの効果が高まります。なお、起床時には常温の水を500ミリリットル飲むようにしてください。
また、ファスティング中には塩分・ミネラルの補給も重要です。水を中心としつつ、少量の塩や味噌汁を摂るようにするといいでしょう。
運動するなら軽い運動に
ファスティングは筋肉が落ちやすくなるため、適度なランニングや筋トレをできるだけ行うようにしましょう。
しかし、激しい運動をすると、体内の少なくなっているエネルギーが一気に消費されてしまい、エネルギー不足になってしまいます。結果的に身体を傷つける可能性もあるため、ファスティング中は軽めの有酸素運動などに留めるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、ファスティングの効果やおすすめの方法、注意点などを解説しました。ダイエットを始めたい人やデトックスで体をリフレッシュさせたい人は、ぜひファスティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。
1日間ファスティングや3日間ファスティングなど、ファスティングにはいくつかの種類があります。ぜひ自分に合ったやり方を見つけてみてください。